低血糖の症状


  1. 強い空腹感、脱力感
  2. 手指のふるえ、発汗(特に冷や汗)
  3. イライラ、頭痛、吐き気、ボーっとして無口になる。
  4. ひどい場合は、眠り込んだり、意識不明になったりする。

これらは、食前、夜中といった血糖の下がってくるときに起こりやすい。

血糖値と主な低血糖症状の目安

血糖値主な症状
80~110mg/dL「優」コントロール良好
60~70mg/dL空腹感、あくび、悪心
50mg/dL無気力、倦怠感、計算力衰退
40mg/dL発汗(冷汗)、動悸(頻脈)、震え、顔面蒼白、紅潮
30mg/dL以下意識不明、異常行動、けいれん、昏睡

※血糖値と発現する症状・時期には、個人差があります。

低血糖に対する対策


  1. 食事時間の遅れ、過度の運動、通常より食事摂取量が少ない等、低血糖の原因となることを避ける。
     
  2. 低血糖の症状には個人差があり、自分の場合どのような症状がでるか把握しておく。低血糖であることを確認するまで待たない。早めに砂糖水などを飲む方が安全です。
     
  3. 疑わしい時は、砂糖水、カルピス、ジュースなどをコップ2杯(1杯で約20gの砂糖に相当する)を飲む。これで症状が改善したら、まず低血糖に間違いないので、早めに食事をする。ゴルフ場などで、ジュース、砂糖の入ったコーヒー、カルピスなどを飲んだだけで引き続きプレーをすると、その後、再び低血糖を起こすことがあります。従ってジュースなどを飲んでもそれに上乗せする意味で必ず補食をすること。
     
  4. 低血糖を起こすよりは、少し高めの血糖が無難であるが、200mg以上は好ましくない。
     
  5. 外出の際は、市販の砂糖の袋(1袋7~10g)を合計40g程度携帯する。ただし、ベイスン、グルコバイを服用されている方は砂糖ではなく、ブドウ糖を飲む必要があります。1回に10g程度飲めば、砂糖20g相当の効果があります。
     
  6. 糖尿病薬、インスリン使用中の方は、昼食前、夕食前に低血糖が起こりやすいので肉体労働を行う時は、朝食や昼食を多く摂るか、昼食前、夕食前に補食してください。
     
  7. 運動する場合は、食後2時間以内に行い、食前の運動は避けること。

インスリンによる低血糖


  1. インスリン注射を指定された量より多く注射すると起こります。
     
  2. 食事量が少なかったり、食事をとばしたりすると起こります。
     
  3. インスリン注射後30分以上も食事が遅れると起こりやすい。
     
  4. 下痢した時、旅行などで食事が平常より少なかったり、不規則になっているときに起こりやすい。
     
  5. 平常よりも量が多い、あるいは、激しい運動をしたときに起こりやすい。

糖尿病経口薬による低血糖


  1. インスリンの場合と比較し、症状が徐々に起こりますので、はじめは気づき難いことがあります。薬の種類によっては、強い低血糖が起こることがあります。疑わしい症状があれば、早めに対策をとってください。
     
  2. 食前、特に夕食前に起こることが多い。

その他の事項


発熱、下痢、嘔吐などがあるため食事がとれない時(シック・デイ:sick day)にインスリンを全く注射しない方が良いというのは誤りです。
完全な絶食の時でも通常の半分程度のインスリンは必要です。このような時は、速やかに主治医に連絡し相談してください。



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